創刊の辞   the statement for starting this journal

 

 

 乾寮という新しい寮が少しずつ歴史を積み上げつつある。乾寮にこれから住むであろう未だ見ぬ新入生のために、今住んでいる人間の、人生の痕跡を残したい。そんな思いで「乾文學」を創刊する。時代に逆行するような書名も、ひとえに和敬塾の長い歴史に恥じぬ雑誌にしたいという思いからである。しかし、何でもない大学生の僕達が拙い文章を書いて何になるのだろう。

 

 僕達はたった一度きりの人生を生きている。例え歴史に名を残さなくとも、僕達の人生を他人が生きることはない。今までも、これからも。その一方で、人類はいつの時代も「なぜ生きるのか」を問い続けてきた。その営みは文字を持たぬ先史時代から今に至るまで不変である。「私はなぜ生きるのか」という問いの背後には、すさまじい重みの歴史が控えている。その歴史とは、人類が生まれてこの方背負い続けてきた苦しみ、悲しみ、葛藤そして人生の楽しさの集積である。

 そして、一度しかない自分の人生を生きるために、一度きりの人生を生き抜いた先人や同じ時代を生きる同士の知を借りる。これが「文學」である。そうであるならば、「文學」とは一部の知識人によって生産され、一部の人間によって消費されるべきものではない。誰もが「文學する」べきなのだ。語られる価値のない人生などない。どんなに拙い言葉でもいい。僕達が一度しかない人生の中で、情熱を傾けて語ったことは必ず誰かの糧になる。

 

 この乾文學は、「近所の公園」のような空間にしたいと思っている。僕らが日ごろ目にする文芸誌はプロの書き手がしのぎを削る場であり、言わばプロ野球の球場である。一方で、近所の公園は誰もがいつでも気軽に野球をできる場所である。そこで遊んでいた人の中からいつかプロが現れるかもしれない。プロにならなくとも、その近所の公園は思い出の場所として僕らの人生を豊かにしてくれるだろう。公園で友達と野球をするように、乾文學という媒体の中で様々なことをできるだけ多くの人に語ってほしい。国民的アニメ「サザエさん」に登場する中島君の言葉を借りて、乾寮生に呼びかけたい。

「お~い乾寮!文學しようぜ!」と。

 

 

 

平成二七年 四月二六日 

初代乾文學編集長 那須優一(和敬塾乾寮五期生)

お知らせ   news

August 10, 2019

13號を公開しました

乾寮として最後の作品となる13號を公開しました。歴代大将のインタビューなどを通じて和敬塾乾寮の10年間の歩みを感じられるものになったと感じています。和敬塾乾寮OB・関係者の皆様に限らず一般の方にも読んでいただければ幸いです。

August 26, 2016

八月特別號「和敬塾の再定義」を公開しました!

​三月特別號から約半年、質・量ともに大幅に進化した八月特別號「和敬塾の再定義」を公開しました!和敬塾の諸問題に独自の視点で切り込む意欲作です!ぜひご覧ください!

February 28, 2016

乾文學三月特別號のPDFファイル版を早くも公開いたしました!!

乾文學三月特別號の編集が完了し、アップロードしました。是非、このページの下方にてダウンロードしてお読みください。今回は卒業生特集と題して、過去最多の投稿の元に発刊することができました。今後も乾文學を宜しくお願い致します。

February 10, 2016

サイトリニューアルしました。

今までの試験的なウェブ媒体を大幅に改変し、様々な機能を加え、デザインも見やすくしました。今まで通りのPDFのダウンロード機能に加え、気軽に読んでもらいやすいブログ形式も導入し、SNSでシェアも可能になりました。

1 / 1

Please reload